2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

病院システム近代化計画 その10

二桁いっちゃいました。このままいくと病院システムの専門家になってしまいそうです。 ホウレンソウを減らせ*1 水平にしろ垂直にしろ分業のボトルネックは常にコミュニケーションにある。一つの仕事を複数の人間で行うために、何をしているか、どれだけ進ん…

病院システム近代化計画 その9

顧客満足度向上計画 「ちょっとお願いが...」 「はい、担当者に代わりますね」 担当者制度を厳格に適用するとこのようなやり取りが増える。その場で相談した人に対応してもらうことに比べると顧客満足は低下する。客は「的確に対応してもらい結果的に早く解…

病院システム近代化計画 その8

ここからは理想論です。法律上実施困難なことも書きます。 法律上無理なことを要求するということは法律を変えるべきだという提言でもあります。しかし法律を変えると非常に複雑な問題が発生します。法律は基本的には必要だから国会で審議されて作り出されま…

病院システム近代化計画 その7

どこまで続くんだよ。勘弁してくれよ。と泣き言を言いたいのですが、佳境に入ってきました。もう引き返せません。「毒を食らわば皿まで」です。 しかしこの状態は「読む気をなくさせる大量の文章を提示して煙に巻く」戦術になりつつあります。少々不誠実な態…

病院システム近代化計画 その6

最初にすごく馬鹿っぽい告白をします。昨日までのその1からその5を読まなくても、今日のエントリーだけ読めば*1とりあえず待ち時間に関する問題のひとつの解決方法はつかめます。はっきり言ってたいしたことないです。 しかし僕は今日のエントリーを書くた…

病院システム近代化計画 その5

「病院の待ち時間を減らすために」で僕は医者をトリアージ医師・診療医師・電子カルテ医師・インフォームドコンセント医師に分業させることを提言した。これらの医師がABCD4の5種類の患者にどのように対処していくかの業務フローを見たいきたいと思う。…

病院システム近代化計画 その4

何度も書いているがこれは経済学です。いや、すでに経営学の世界に入りつつあるのかも。僕は経済学部経営学科を卒業してるからどちらも専門家ですが、経済学と経営学をどこで切り分ければいいかよく分かりません。しかしこの話が医学ではないことはほぼ確か…

病院システム近代化計画 その3

前近代の後に近代が来た 医者という共同体は確かに不思議な進化形態を持っている。その形態の一部は古きよき時代を現代に伝えるものであるが、残念ながら現代の道徳基準では悪と認定されるような性質も有している。これはひとえに医者に限った現象ではない。…

病院システム近代化計画 その2

名誉があればご飯3杯はいけるね 医者がその労働の対価として名誉を要求していることは前回に述べた。 僕は報酬として名誉を求める医者を高慢だと非難しない。名誉を欲することは人間として普通の欲望だし、僕も少なからず名誉が欲しいと感じている。そして…

病院システム近代化計画 その1

前書きとしての科学的態度 タイトルには少々の嫌味を混じらせていますが、僕の目から見ると病院のシステムは前近代的に見えます。しかし断言はできません。僕には医者ではないし、医者の知り合いすらいません。数年ほど仕事で病院相手の営業をしていた経験し…

病院の待ち時間を減らしてみよう

少し前に病院勤務医のNATROMさんを少し批判してしまいました。 NATROMさんはなぜ待ち時間が長いのかの説明はできましたが、待ち時間を減らすための具体的で効率的な提案はできませんでした。NATROMさんにマネージャーとしての視点が備わってなかったことが原…

科学の漸近線 その3

3部作でした。今回で終了。 分割して統治させろ 科学は世界をシミュレートすることを目的としている。現在の世界を理論というブラックボックス(関数)に入力すると未来の世界が予言されることが究極の目標だ。逆に現在の世界を逆関数に入力すると過去の世…

科学の漸近線 その2

飛び石戦略 社会科学(そして自然科学の大部分)が複雑性の問題や道徳上の問題から、科学的真理への直接アプローチが現実的でないことは示した。だから我々は科学的思考などの間接アプローチでもって科学的真理へと近づかなければならない。その一つの方法が…

科学の漸近線 その1

前回に引き続いて科学的な態度に関しての話です。最初はここでのコメントに対する反論を書いていたのですが、あまりにも長くなりすぎたのでこちらに書きます。 今回は一応まともなことを書いているつもりなのですが、少々前衛的なので多分いろんな人に怒られ…